Head Unit
頭部デザインは、デザイン性では一番苦労したところで、「従来の小顔の雰囲気」、「ヒーローロボットっぽさ」に加え、
「板材をメインにしているにも関わらずそれっぽい」というあたりで苦労しました。全体が板材メインなので、
ここだけ急にプラモデルみたいなデザインでも変なので。この大きさで、サーボ(RB50)、距離センサ、LEDを内蔵しています。
「この大きさ」といってもピンとこないかもしれないので、具体的な寸法を書くと、顔の幅は11mmしかありません。
これに「襟」をつけることで、距離センサを内蔵するためのスペースを作っています
(右の写真で赤外線LEDが光っているのがわかりますでしょうか?)。
距離センサは、バックパックの両サイドにも搭載しており、横に構えて首を回すことにより、
常時、2つの距離センサを対象方向に向けることができます。前作のARUMO-SiR05Aでも同じ構成を取っており、
このセンサを使って「攻撃方向の補正」を行っていたのですが、ROBO-ONE 11thでは間に合わず、ほとんど、
使用できませんでした。今後、このあたりも移植していきますので、ヒット率の向上が期待できます
(初戦で「いつもなら当るのにな〜」と、イライラしてました…単に操縦が下手なだけですが)。
Body Unit
胴体部分は、胸の部分にコントローラや無線ユニット等を収納し、腰には、腰ヨー軸サーボと
脚ヨー軸サーボが入っています。実は、脚ヨー軸サーボ、1つだけでして、一見、3個サーボが
入っているように見えるフレームですが、実は2個しか入っていません。サーボ1つ分の空洞には、
下半身サーボ用のマルチプレクサ基板が入っています。
また、ジャイロですが、KONDOのKRG-1を2個搭載しています。右の写真のアニメロボット風股間パーツに収納されています。
腹の部分にピッチ軸用、股間の部分にロール軸用のジャイロが入っています。
配線は、このパーツから腰ブロック内を通って上半身に持ち上げています。
Arm Unit
腕は、肩ピッチ軸、ロール軸共に胴体には内蔵せず、すべて腕側に載せています。小型&スリムが故、
内部にスペースを確保するためには何かを外に出さないと、ということで、肩ピッチ軸を外に出しました。
当初、直交軸デザインだったのですが、ROBO-ONE11thのレギュレーションだと収まらなくなることがわかり、
現在の形状に変更しています。肩サーボは、ピッチ、ロールともに180度の可動範囲を確保しています。
腕先の方は、可動式のリストガードと拳を装備しています。拳は、3mm厚のABSを4枚貼り合わせて作ってあります。
作り方は簡単で、手の断面形状に切りだした板材に、指の部分を軽くヤスリがけして丸みをつけ、
それを貼り合わせるだけです。けっこうそれっぽく見えるのではないかと思います。
リストガードは、トルク2.2kg-cmのちっぽけなサーボで開閉する仕組みになっています。
リンク駆動方式になっており、70度ほど開きます。開ききると、リンクが反対側まで行くようにしてあり、
これで外からの力に対してロックがかかるようになっています。このため、開いてしまえば、
外部からの力で閉じる事はありません。もちろん、サーボの力で閉じる場合は問題なく閉じることができます。
ROBO-ONE会場で尊敬するMさんに、「固定じゃだめなんですか?」と聞かれたとき、即答で
「かっこわるいからダメです」と答えてしまいました。でも、別に開閉する必要って全然ないんですよね…。
開閉する分、重いし故障率上がるし…。あ、でも縄跳びの縄を掴んだり放せたりしたからいいかな。
Leg Unit
脚はヒザがダブルサーボになっており、動作が速くなるようになっています。製作当初は、負荷低減のために
ひざ裏側にスプリングを装備していたのですが、いざ、動かしてみたらなかなか調整が難しく、
結局はずしてしまいました。
また、足首のピッチ軸のみ、DSR8801を入れています。ほんとはヒザにも入れたかったのですが、
デザイン上、うまく収まらなかったので足首のみにしました。ここはブロック状になっていて、
DSR8801とPRS-3401が入っている以外に、サーボ3個分の集線基板が入っています。ここで、高屈曲ワイヤに変換して
上部までケーブルを持ち上げています。
Foot Unit
足先は、足裏摩擦制御用にW-092MBが1つ入っています。足裏はいつもの「ショックノン+シリコンゴム」です。
以前は、全面にシリコンゴムを貼り、フチのみクリアシートを貼る事で「真ん中、内側グリップ、それ以外はスリップ」
というようにしていたのですが、今回は、外側はポリカーボネイトで足裏フレームで固定してしまい、
グリップさせたくない部分はABSでカバーをするようにしました。つま先とかかと部分はABSのカバーがついて
いますが、これは、ショックノンにかぶせるように装着してありますので、クッションが効いた状態になっています。